2006年10月23日

『私説三国志 天の華・地の風<外伝>』 江森備 (四本目)

さて、今日は昨日の予告通り
『私説三国志 天の華・地の風』の外伝
「死者たちの昏き迷宮」の感想を書きたいと思います。



この記事は続きものになるので
出来れば1〜3本の記事を読んでから見て頂いた方が
良いかもしれません。(^^;)


『私説三国志 天の華・地の風』 江森備 (一本目)
http://kamennokokuhaku.seesaa.net/article/16985463.html

『私説三国志 天の華・地の風』 江森備 (二本目)
http://kamennokokuhaku.seesaa.net/article/16987799.html


『私説三国志 天の華・地の風』 江森備 (三本目)
http://kamennokokuhaku.seesaa.net/article/25952121.html



さて、今日書く外伝はルビーアンソロジー1『妖花』という本に
収録されている短編集です。(57ページ分)



内容的には孔明や魏延が死んで冥府にいくというものです。
その冥府には天華の他のキャラ達も勿論いるわけで
周瑜なんかは「太微東上神将」という重要な役についていたりします。
(ちゃっかり者め。(笑))


そして、その冥府では生前おこなった悪徳によって裁きが下されます。
魏延も一介の武将ですからそれなりの責め苦にあい
また、孔明はそれ以上の責め苦にあいます。



この汚れた者は地獄へ送るべきだという意見に対し
魏延が反発します。



『生きながら地獄を見せておいて、
死後もさらに苦しめようとは。

天はこの方を、何と思し召しある。』




そう、孔明は各々の場面で辛い選択を迫られ
迷い、傷つき、そして運命に弄ばれた―――。



それを孔明ただ一人のせいにして
地獄へ送ろうというのだ。



劉備が責める、関羽が責める、曹操、法正、劉封…。
みな口々に自分の責を孔明にかぶせる。




ほんとにね、見ていられない。
冥府にいる孔明は幽鬼のように意思もなにもない感じなんですが
それを必死に庇う魏延が痛々しくて;


あまり話してしまうとネタバレになるので
黙りますが全体的な感想としては
痛いです;

本作のラストくらい。(>_<)



本作を読んですぐに外伝を読んだので
結局、孔明も魏延も救われないのかと落胆しました。
(いや、最後の最後はハッピーエンド…といえるのか?)



他に書く事といえば、
外伝に姜維が出て来なかった事が少し不満ですね。
前回の記事でも書いた通り、姜維の心理面の書き方が甘かったので
その辺を外伝で補足してくれるかと思っていたので
残念でした;




最後に全体的な感想を書きますが
色々批判もある作品ですが
作家さんの力量が非常にあり、
流れるように読みやすい文体です。


孔明の魅力もさることながら
他の脇役達もみな魅力的です。


男性同士の恋愛ものでもお口に合う方には
お薦めの作品です。(^ー^)♪




感想等頂けたら幸いです。


4エンパのOPの孔明、格好よすぎですよね。(ー∀ー)ya.gifrank_006.gif




*****************************


現在この本は絶版となっており
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得票数が多いにも関わらず復刊には至っていません。
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posted by アオ at 20:47 | 大阪 ☔ | Comment(6) | TrackBack(0) | 歴史本
この記事へのコメント
こんばんは!!

密かに待っていた「天華」特集、アップしてくれてありがとうございます。

私も同じく1〜9巻&「妖花」を持っています。
自分が本編を読んでいた頃は「江森三国志」と呼ばれてました。
今は「天華」と呼ばれているんですね〜。時代を感じます。(苦笑)

もしかしたらご存知かもしれませんが、「天華」1巻の前(三顧の礼のあたり)のエピソードを書いた「桃始笑」という短編が、中島梓さんの「小説道場」の1か2に収録されています。
確かこの短編を「小説道場」に送ったところ中島氏に認められ、江森さんは天華シリーズを書き始めたんだと思います。

↑は一度読んだのですが、まだちょっと書き方にぎこちない部分があったりはしますが「可能性を感じる」短編でした。
大きめな図書館なんかにはもしかしたら置いてあるかも知れないので、興味がありましたら是非ご一読を!!

長々と失礼しました…。
Posted by 小紋太 at 2006年10月23日 21:40
**小紋太さんへ**

お待ち頂いていたんですか、有り難うございます♪
私もいつ書くべきか待っていました。(笑)

>自分が本編を読んでいた頃は「江森三国志」と呼ばれてました。
今は「天華」と呼ばれているんですね〜。時代を感じます。(苦笑)

江森三国志と書いても良かったのですが
短い方にしました。(^^;)
「天華」の方がBLっぽいかと意味不明な事を思いまして。(笑)

>大きめな図書館なんかにはもしかしたら置いてあるかも知れないので、興味がありましたら是非ご一読を!!

その話は知りませんでした!!
教えて頂き有り難うございます♪探してみます!!!
三顧の礼あたりですか〜、ということは今よりピッチピチな孔明ですね。
(といっても全く歳を取らない孔明でしたが;)

楽しみです〜♪(ー∀ー)
Posted by アオ at 2006年10月23日 21:56
ぬぼあ!!
天華の記事は全部拝見させていただきましたが、
なるほど、凄いですね〜!

>周瑜なんかは「太微東上神将」という重要な役についていたりします。
(ちゃっかり者め。(笑))

笑ってしまいました!!呉ってなんでちゃっかりしているんでしょう………抜け目がないというか………(笑)

魏延がなかなか魅力的なようですね。
私も魏延自体はあまり嫌いではありません。
孔明先生に嫌われて可哀相だな、この二人の仲がよかったら北伐も成功していたかもしれない
とかいう思いからなのですが、
この二人の仲がいい(?)のもまたちょっと見てみたいですね。
魏延が諸葛亮に対してだいぶいい人そうなので………興味があります。
そんな魏延も、多分好きになると思います。

しかし劉備も関羽もこの小説だと悪い人になってしまっているのでしょうか?
読んだことがないのでなんとも言えませんが、孔明先生かわいそうです。皆に責められています。
おいこら、太微東上神将!!!なんとかしろ!!(爆)
いや、『皆に攻められている』のかな…………(こら)

しかしやっぱり二次小説をPCでみるのと、本で見るのとは違いますねw
この間違うブックオフで天華を見つけたと記事に書きました。
背後を気にしながら3cmぐらい開けて少し読んでました。
でもこっぱずかしくなってすぐに閉じてしまいました!!悔やまれます………
家に『なんでこんな本がああ!!』と言われるかもしれませんし。
父が、あまりよくわからないで(?)三国志、孫策と周瑜の話だからと『赤壁の宴』も買ってきたので、
もしかすると勝手に買ってくるかもしれません。
中身は見ると思うので……………無理ですね(爆)
Posted by 桃丸 at 2006年10月23日 23:29
**桃丸さんへ**

読んで頂き有り難うございます。m(_ _)m

>孔明先生に嫌われて可哀相だな、この二人の仲がよかったら北伐も成功していたかもしれない

この小説では「仲が良いからこそ」魏延の立てた策を採用しなかったりします。
なので史実でもこんな理由だったら面白いかと。(笑)
内容はほぼ史実通りに進むんですが孔明が男色な事で別の解釈が生まれる、
しかもその解釈は何ら無理の無いものなので
史実でももしかしたら…って気持ちにさせてくれます。

>しかし劉備も関羽もこの小説だと悪い人になってしまっているのでしょうか?

外伝では完全な悪役でしたが、本編ではそうでもないです。
一般的にいわれている人物像そのままです。

>おいこら、太微東上神将!!!なんとかしろ!!(爆)

何とかしようとしているんですが
「貴方さまと、そこな罪人との間柄については、天上天下、知らぬ者とてござりませぬものを。」
と罵られて黙ってしまったり。(^^;)
その点、魏延はもっと口汚く罵られても
反論しているのでこの小説ではやっぱり魏延の方に軍配があがります;

>中身は見ると思うので……………無理ですね(爆)

巻を追う毎に挿絵は少なくなってきますし、
運良く(?)濡れ場のシーンを読まなければ普通の歴史小説と変わりません。
父上様、買ってきてやって下さいませ!(願)
Posted by アオ at 2006年10月24日 08:30
一つ前の記事に、長いコメントを書かせてもらったばかりで恐縮ですが、また書かせて下さい。好きなんです(^^;)


>『私説三国志 天の華・地の風』の外伝
「死者たちの昏き迷宮」の感想を書きたいと思います。

いきなりですが、外伝なんてあったのですね!!
お恥ずかしいことに、全く知りませんでした。

かなり気になります(>_<)!!
また私立図書館でも探してみなくては!!(笑)


>周瑜なんかは「太微東上神将」という重要な役についていたりします。
(ちゃっかり者め。(笑))

不可解な役名ですが、重役ですか…
本編では早々と死んでしまったくせに、頑張りますね(^ー^)
さすがは美周郎といったところでしょうか?


>劉備が責める、関羽が責める、曹操、法正、劉封…。
みな口々に自分の責を孔明にかぶせる。

孔明先生、色々やってしまいましたからね…。
しかし、魏延の言葉を借りるわけではありませんが、もういいでしょう?!
またしても辛い話なんですね(T0T)

本編を読み終えて「せめてあの世では〜」なんて願いつつ、遣る瀬無さを緩和していたというのに!
江森先生、徹底していらっしゃる…


>前回の記事でも書いた通り、姜維の心理面の書き方が甘かったので
その辺を外伝で補足してくれるかと思っていたので
残念でした;

そうですか…それは残念ですね。
私としても、その辺りは気になるところでしたから、是非書いてほしかったです。

姜維も、現世で苦労をしているとは思いますがね。
しかし、江森三国志の姜維には、同情なんてしてやりませんよ。フフフ。

私はやっぱり、無双のように「丞相ラブ」で健気な姜維が好きなんです。(笑)


>4エンパのOPの孔明、格好よすぎですよね。(ー∀ー)

はい!カッコよすぎでしょう、あの先生は(≧▽≦)Vv
横風がなんともイイ感じです。(笑)

無双のオープニングムービーは、飽きずに毎回見ていますから☆
Posted by まるごー at 2006年10月24日 18:36
**まるごーさんへ**

いやっほい!
こちらにもコメント頂けるなんて私は幸せ者です。(T_T)

>いきなりですが、外伝なんてあったのですね!!

外伝の方も図書館で探して下さいませ!!
ついでに書きますと、この記事の一番初めのコメントを下さった小紋太さんのコメントで天華の初期作品が載っている本もあると判明しました!
詳細は小紋太さんのコメントをご覧下さいませ♪(^ー^)

>本編を読み終えて「せめてあの世では〜」なんて願いつつ、遣る瀬無さを緩和していたというのに!

私もそう思ってました。
本編を読んで、ひとしきり泣いた後
外伝を読んだ所…、うわ〜ん!…でした。(笑)
もう、勘弁してくれ;って思いましたもん。

>しかし、江森三国志の姜維には、同情なんてしてやりませんよ。フフフ。
私はやっぱり、無双のように「丞相ラブ」で健気な姜維が好きなんです。(笑)

分かります。一般的な姜維のイメージとしても
丞相ラブですもんね!
孔明の後を追いかけている姜維が一番しっくりしますし。

>はい!カッコよすぎでしょう、あの先生は(≧▽≦)Vv

で、す、よ、ね!!!
素敵すぎて鼻血でますよ。
でも母親に言ったら「はぁ?」って言われました。(泣)
OP繋がりでいうと4の趙雲のやつも好きです。
趙雲、格好よすぎ…!!
Posted by アオ at 2006年10月24日 19:58
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